昨日、知りあいに誘われて東京までワインの試飲会に行ってきた。
フランス食品振興会という団体が主催で結構な規模で、数もそろい、日本のインポーターがまだ手をつけていない作り手などが顔を出している。
そうなると、フランス人がむき出しでワインの前に立っている。
質問をしようにも、
「can you speak english OK?」
と言ったところでこちらも「a little」なわけだから、戸惑ってしまう。
飲んだ後から親指を立てる仕草と精一杯の笑顔でお腹いっぱいだから工程や商談などは雲を掴むお話だ。
頼りのソムリエは一番おいしそうな笑顔を浮かべ、端から全てのワインを堪能し、ものすごいスローペースで回っている。
実はこれでお会いするのが二回目だから幸せそうな笑顔にそんなわがままも言えないので、ヒットアンドアウェイな戦法で業者さんとお話をしていたら、隣で少し酔った感じて話しかけてきてくれたプレスの方が、
「おいしいですねえ、レストランの方ですかあ、あんまりワイン知らないもんだけど、有機なんですってねえ」
「有機、どのあたりまで有機なんでしょうかねえ?リュットリゾネくらいなのか、完全なディナミなのか?」
「いやあ、よくわからないですが、聞いてみますね〈振り向き〉ペラペラ、えー、ペラペラ〈振り向き〉全部ですって」
「はあ・・・」
もう、ビオの話はどうでもよくて、結論から、勝負の世界で日本語しか話せないってのはカタワだ。
結局、帰宅後にネットを見ても欲しかったりおいしかったワインのHPはフランス語。
気を使ってくれて英語訳にしてくれるページがある。
妹が韓国に遊びに行った時のコト。
去年の12月だったが、韓国での商人は、日本語を巧みに使って話しかけてくるんだそうだ。
若い子も日本のドラマを見て覚えた、学校では特に教わらなかった日本語を使って「福山マサハル」知ってるか?と声をかけてくるらしい。
先進国で胡坐をかいて「ここは日本だから」なんて時代遅れな考えを一ミリでも持っていて捨てられないなら、このさき、望みは捨てた方がよさそうだ。
大げさにいえば、
戦争に負けて、植民地とされず、国家を保てたコトに対する是非は、後の世代の人間に委ねられてる。