えへへへへ


by under-heart
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ヒーイズ、ハッピー?

「トレンチコートを買いにいこうぜぇ」

我ながらたまに素っ頓狂な事な衝動に駆られることがあり、学生時代のある寒い日に突然、「トレンチコートの似合う紳士」に憧れ、ボンくんへ電話をかけた第一声で呼び出したのでした。

しかし、その頃のあたしの格好と言ったら、「むげん堂」(いわゆる「インド屋」的な店)や「大中」(「中国屋」的な雑貨屋)で取り揃えたような、ヒーイズ、ヒッピー?な格好と共に、頭は針金パーマでバリバリのアフロみたいに仕上がっており、「トレンチコートの似合う紳士」には青と赤、yesとno、うなぎと梅干ほどにかけ離れたボンクラだったので、興味津々にニヤニヤとあたしを笑いにきたボンくんと一緒にトレンチコートを探しに新宿の街を練り歩くことになりました。

貧乏学生でしたので、ラグタグ(ブランド古着ショップ)にて古着を探しましたが見つからず、明らかに場違いを感じるデパートをはしごした結果、田舎モノの憧れ「新宿のマルイ」のキャサリン・ハムレットにかちょいいシルエットのブツがありまして、涎をたらして見ていると店員さんに「似合いますよ」「ぜーんぜん似合いますよ!」と、明らかにアイアム、ヒッピーなあたしにプロの営業トークを一番たくさん連発してくれたので、ここは人情としてひとつお願いしましょうと、心に決めようとすると、

「駄目だよ、黒は!やっぱカーキでしょ?カーキ。コロンボでしょ?コロンボ目指すならカーキでしょ?え?違うの?」

余計な事を口にだすボンくんを黙らせ、心温かくトレンチを購入し、
「着て帰りますか?」
「はい」
二つ返事で間違ったコーディネートのピエロが出来上がり、アイアム、ハッピーで丸の内線に乗って帰ったのですが、いや、マルイだけに。どうもボンくんはコロンポ色でないところが気に入らなかったらしく、ひとりぽやいていました。

しかし計算外として、そのトレンチコートに合う他の服が無かったので、友人から借りたモッズスーツを着て卒業式に出た日以外はずっと押入れで眠っているという、セミの様な生活を強いられていましたのを、今日、見つけました。
なんとなく、まだ、似合わないトレンチコートでした。
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by under-heart | 2007-01-08 19:21 | by the wey