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by under-heart
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No shelter

2006年 10月×日

  AM08:00前後

自宅上空に二機のヘリコプター。
 「○○中学校三年、△△君、□□君、◇◇君、▽▽君、気が付きましたら合図をお願いいたします、合図をお願いいたします。○○中学校三年、△△君、□□君、◇◇君、▽▽君、気が付きましたら合図をお願いいたします、合図を・・・」

自宅前の道路にはテレビ各局の中継車やパトカーが忙しく走り去る。

母親は近所のお土産屋に電話で連絡。
 「昨日からのー、中学生が四人、○○山で遭難したんだってよぉ。神社の前に捜索本部組んで、だいぶ賑やかげだよ、まんずたまげらいのぉ」

  AM09:00

捜索本部のおかれる「道の駅」なる場所を野次馬根性で散歩がてら覗いてみる。
警察は忙しなく動き、一部立ち入り禁止。
日テレ、TBS、フジ、朝日、テレ東、地元TV局などのそれぞれのスタッフが緊張感のある動きをし、騒然となっている。
善良なるボランティアのつもりで「地元住人コメント」提供者として、何食わぬ顔で仁王立つがどなた様もあたしを放置。
仕方なく、善良なるボランティアのつもりで友人へ現場より実況生中継電話を始める。

  AM11:00

友人からのメール。
 「おい、オメェん家んトコの○○山で遭難事故じゃねぇか!」
 「なんで知ってんだ?」
 「テレビ、今はどこでもそれだぞ!」
テレビで確認をとる。
さすがに嫌な予感がよぎり、事の重大さに胃が痛む。

  AM11:30

母親が自宅前にて、
 [肩を落とし、申し訳なさそうに無言で歩く、どんよりとした中学生らしき四人組]
が神社方向へ歩いてゆくのを発見。
近所のお土産屋に電話。
 母「今ね、それらしいのがそっちに歩いてったけど、ちょっと見てみて」
 土産屋「あれぇ、ほんとかいね?ちょっと待っててね」

 ・・・。

 土産屋「今、外出て見てみたらね、警察からみんな、一斉にバーってそっちに走っていったよぉ、アハハー」

 TV「臨時放送を致します、ただいま、~県~市~町の○○山で遭難し、行方不明と思われていた中学生四人が無事保護されました。えー、四人は・・・」

  PM03:00

自宅前にてテレビの撮影が行われる。
 キャスター「遭難していた四人は、自力で下山し、こちらの県道を歩いていたところ、偶然車で通りかかった教頭先生に発見され、保護されたと言うことです。教頭先生が『寒くないか?』と尋ねたところ、『寒くないです』と答えたそ、」
 カメラマン「ストップ、すいません、今撮影中でして、その、写ってます、ちょっとどいてもらえますか?」
注意される。
こんな騒ぎを好むスノッブな友人へ、野次馬ガイドとして再び撮影現場からの実況中継電話をかける。
 カメラマン「あの、先ほどの方、その、音声入ってます、ちょっと、電話は家の中でお願いします」
くやしいので我が家所有の駄犬の鎖を外す。

  PM06:00頃

家族でTVに食い入る夕食。
 「あ、写った、写った、家だ、家だ」
我が家検索の為、チャンネルを頻繁に巡らし、夕飯どころではない。
しかし、どちら様もあまりに軽い扱いなので、興ざめする。

 「・・・あー、あの時、保護しとけば良かった」

 「あー、・・・ね」
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by under-heart | 2006-10-13 20:39 | by the wey