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by under-heart
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途方にくれてみる。

高地に住んでいるため、夜になると既に秋の気配肌寒く、
布団の中では両足の腿の間に両手を挟み、ちぢこまりて就寝するのですが、
そんな時のあたしはセンチメンタルに詩集などを開くのです。

最近は詩人、萩原朔太郎を再び読み返し、
その繊細な言葉使いに琴線を震わせている訳ですが、
先日、その琴線の糸をブチキル、ある「詩」との出会いがありました。
以下、


金持ち、金持ち、もち肌持ち
ぽっくんは歩く身代金
金持ち、金持ち、もち肌持ち
エッチな挨拶、そう、ともだちんこ


壮絶ではあるまいか。
皆様先生はご存知であろうか、これは一人称「わし」小林よしのり先生の原作、
「おぼっちゃまくん」というアニメの主題歌の歌詞であります。
つまり、こちらの歌詞は土曜日のゴールデンタイムに堂々と公共の電波に乗り、
お茶の間にサプラーイしていたという事実。
「歩く身代金て・・・」
十二分に危険な為、コメント出来ませぬが、
秋の夜風に吹かれ当時を偲べば、ギャグ漫画というものの表現の自由というものは
時代と共に移り変わる「もののあはれ」を感じずにはいられないものです。

簡単にあたしのギャグ漫画考察をします。

あたしがこの「おぼっちゃまくん」を読んだ時代は思春期手前の、
毎日が応接に暇あらざるがごとき新事実の往来で、なにもかもが面白い時期でした。
そのころのギャグ漫画と言えば上記作品をはじめ、「お下劣」。
その先端を走っていたと思われます。
あたしたちはいわば「お下劣ベイビーズ」と言った世代でしょう。
あたしら「うんち」で爆笑。
「ちんこ、うんこ、ぱーいぱい」
大爆笑。

人気少年誌のトップでは少女(サイボーグ)がウンチを片手に走り回ったかと思いきや、
ドラゴンボールでギャルのパンティー、お色気お下劣進化して、巻き舌の魔法使いが女性の裸体を透視させました。
その後、とにもかくにも画太郎先生、垂れ乳ババアは色気すらすべてをお下劣に昇華してしまいました。
他誌ではお下劣卓球部が人気を得ておりました。

それから世代は「シュール」なギャグ漫画へと路線変更したようです。
世間も目を光らせてきたのでしょう。
そこで、うすた先生や野中先生は現実を飛び越えました。
「笑いは批判の精神から来る」と聞いた事がありますが、納得し得るに十分です。

そして昨今の流行は「不条理」でしょう。
しかし、あたしはこの流行を個人的に好みません。
一コマ一コマの連続性が感じられず、下手なパッチワークを見ているようだからです。
そしてその面白味は、突っ込む台詞の「長さ」で全てをカバーしているからです。
しかし、それでもあたしはギャグ漫画を読み続けます。
だって、漫画、好きですから。
いつかその不条理を利用した良い漫画に出会えるかもしれな・・・

原点に戻りました。
楽しい漫画、笑う為の漫画。
不条理も飲み込み、お下劣も飲み込み、シュールすらも飲み込む、あたしが考えるギャグ漫画の原点。「天才バカボン」

天才にして馬鹿。
既に不条理。
生まれながらにして頭脳明晰。
しゅ、シュール。
いわずもがな、
お下劣。

なんでもありでした。
アナーキーでした。警官が錯乱してピストル撃ってました。
その警官、右目と左目が繋がってました・・。
しかも、派出所、私立だそうです。
犬が逆立ちは初歩、犬とうなぎの交配種が日本語をしゃべっていました。

奇形や遺伝子組み換えを常識とした世界。
表現としてタブーを取り払った世界。
物事の「認識」には、必ずある一定の「規定」や「規律」が必要である。
色を認識しないある民族にとって、この世は白と黒だけなそうな。
その規定を、この漫画は否定する。
受け取り側は何を理解し、何を得る事ができ・・

あ、そうか、
それでいいのか、
あはははは。


☆おまけ☆
11:3=B ←バカボンのパパ
by under-heart | 2006-08-31 01:01 | at a loss